上信越秋紀行 1/5

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10月12日〜26日まで福岡市から上信越地方へ愛車を運転して行った「上信越秋紀行」へご案内します。14泊15日の旅ですがこの先しばらくお付き合いください。フェリー乗船時、親類宅宿泊時などは省略しています。

  立山黒部アルペンルート

 序章 夜明け

1013c4tateyama1.jpg(7662 byte)昨日は雨で楽しみにしていた称名滝に行くことが出来なくがっかりしていたのです。何といっても全ては今回の旅行の目玉であるアルペンルート通り抜けは今日の天気にかかっています。なんとなく気分が高揚しているのが自分でも分かります。昨夜の気象情報は曇りのち雨だったのですから・・・

部屋のカーテンをそっと空けてみるとなんとなく青空のような感じです。まだ6時前だからでしょうか?はっきりとはしませんが少なくとも雨ではありません。 いろいろな朝の支度を済ませていくうちに窓の外の快晴はだんだんとはっきりしてきました。 朝食の7時を待ちきれずにレストランに行って並び、バイキング料理をお腹いっぱい詰め込んで宿のチェックアウトを済ませると立山駅まで愛車で約8分の距離です。

 立山駅からケーブルカーで美女平へ

車の回送手続きをやっていると立山駅から駅員さんが3人ほど出迎えていました。回送会社、立山トラフィックサービスの人が早々と連絡をしてくれていたようです。 駅の階段を車イスごと抱え上げ、扇沢までのチケットを二人分半額割引で3人分を購入し、立山ケーブルカーにも4人がかりで抱えて乗せてくれました。次の美女平で降りたら周辺を観光するまもなく接続している立山高原バスに乗り換えです。ここは乗車口が狭いので二人掛りで私を抱え上げて二人がけ最前列の席に座らせてくれました。

弥陀ヶ原、天狗平と過ぎて室堂までの所要時間の50分がなんと短く感じることか・・・道路の曲がりを過ぎるたびに新たなる景観が広がり、普段見る山岳道路とは違う景色が次々と現れます。昨日行けなかった[称名滝]は途中の「滝見台」でバスが停車し、車中の左側から滝が遠望できます。その他の景観でも車内のあちらこちらから感嘆の声が飛び、我が家の山女、妹が訳知り顔でいろいろと解説を付け加えます。こちらは知らないことばかりなのでご高説を拝聴するばかり・・・ただ残念だったのは、カメラを入れていた車イスがバスの車体の荷物入れに入れられて撮影が出来なかったことぐらいです。

 室堂にて

1014c4a_alpenroot08.jpg(10189 byte)2450mの室堂に着くと係員さんが案内してくれます。真新しい立山自然保護センターからエレベータ−を使って屋上に上がり、本日新規解放される「車イス専用道」に連れて行ってくれまして「この道を車イスで通るのは貴方が最初です」といってくれました。この木道を通ると「みくりが池」まで楽に行けるのです。これまでは瓦礫の道を係りの人が押して行ったそうです。その人がしみじみと言うのです。 1014c4a_alpenroot16.jpg(10250 byte)

「この1週間は雲に覆われて何も見えない状態が続きました。今日の夕方からは天気が崩れます。今日の9時現在でマイナス1度ですからきっと雪になってしまうでしょう。あなた方はほんとうに運が良い人たちです」

みくりが池周辺を散策し、立山自然保護センターで立山連峰に関する数種類の映像を楽しんだりとしっかり2時間は過ごしました。なんだかガスがかかってきたようです。次の大観峰へ進むことにしましょう

 大観峰

1014c4a_alpenroot24.jpg(16057 byte)室堂から大観峰までは立山の山腹を貫く立山トンネルをトロリーバスで通ります。乗車時は設置されたスロープ板で乗車し、降車時は4人がかりで乗降の介助を受け大観峰に到着です。ただしここは展望台が2階屋上になっていてとても登れませんので駅舎の窓などから紅葉の山々を鑑賞しました。展望台まで行ったのは妹だけです。

右の画像は屋上展望台から撮ったようです。我々が居たお土産売り場からも周辺の景観が充分楽しめましたが屋上へ登っていく人が大勢でしたのできっともっと素晴らしい景観が楽しめたのではないでしょうか・・・

 黒部平

1014c4a_alpenroot27.jpg(11703 byte)大観峰から黒部平までは立山ロープウェイです。途中で1本の鉄塔も無いワンスパンのロープウェイはここだけだそうです。すれ違いに登ってくる小さなゴンドラが周辺の景色の中に埋没してしまいそうです。

またもや4人での介助を受けた上にここでも一番乗りでしたので最前列の位置で500mの落差を降りるダイナミックス感を満喫しました。紅葉はやや終わりに近いのですが秋晴れがまだ広がっていて輝くばかりの景観です。到着した黒部平庭園では散策に適した平坦な場所でやや遅いながらもお昼にしました。後立山連峰や立山連峰が屏風のように迫り、先ほど乗って来たロープウェイのケーブルがくもの糸のようにさえ見えます。

 黒部湖、黒部ダム

1014c4a_alpenroot46.jpg(14112 byte)黒部平から黒部湖までは黒部ケーブルカーで降りていきます。最大傾斜角度31度だそうですが、まるで奈落の底に落ちてゆくかのごとき恐怖を覚えます。妹に手を引かれた母は足が震え階段の一歩一歩を下りていくのにかなりの時間を要しました。私は介助のお陰ですぐに降りられたのですが・・・降りて数分歩くと黒部ダムの堰堤に出ます。

1014c4a_alpenroot58.jpg(8347 byte)幸いにダムが放水をやっていましたので、豪快な眺めを満喫することが出来ました。ダム全体の光景を眺める展望台はビルの6階にも相当する高台の上ですので、健脚の人でも往復に20分はかかり撮影は妹任せです。

ダムの堰堤付近は意外と風が強くて、かなり低い場所まで降りてきたのですが寒さを感じます。ここでしばらく景観を楽しんでいますと、制服を着た職員の方がやってきて言います「トロリーバスに乗車される場合は事前にお知らせください。係員がお迎えに来ます」 なんとも親切ですね。

黒部ダムから関電トンネルをしばらく歩き、関電トンネルトロリーバスに乗車します。ここでは簡易スロープ板が用意されていて便利です。それでも傾斜がきついので介助をしてもらいました。約15分ぐらいトンネルの中を進みますと最終地点の扇沢です。これを降りると「立山黒部アルペンルート」走破完了です。バス停に到着したら運転手さんが私の車の種類を聞きます。何でだろうと不思議な感じながら答えると、愛車のリバティがバス停横まで来ていて回送業者の人が横についています。あまりの感激に思わず拍手をしてしまいました。本来ならばバス停から長い階段を下りて駅の外側にある回送業者の窓口まで行って受け取り手続きをする必要があるのです。

 アルペンルート通り抜け完了

扇沢から一路長い下りを行き、大町温泉街を横目に今夜の宿を目指す車内は、先ほどまでのいろんな感激話に花が咲き大いに盛り上がりました。すでに青空は無くなり一面の雲が広がっています。宿に到着して風呂から上がった時点で、雷雨となり土砂降り状態です。まったく運が良かった一日でした。宿では新そば祭の食事が美味しくてついつい食べすぎです。

朝起きて驚いたのは、昨日走破した立山連峰が一面の雪景色でかなり下のほうまで真っ白になっていた事です。この状態では車イスでの走破はまず無理だったでしょうね。改めて運が良かったことを3人で実感しました。

昨夜の宿は「ウェルサンピア立山」。
今日の宿は「ぽかぽかランド美麻」。
 車イス情報 
扇沢〜立山間すべての乗り物を、普通運賃の5割引で利用することができます。割引適用者は、第1・第2種とも、本人と介護者1名です。乗車券購入時に駅窓口にて障害者手帳をご提示ください。

これまでに説明しましたようにいろんな乗り物に乗車できます。私自身はまったく立てない車イス常用者なのですが、全ての乗り物についてそれぞれの持ち場の係りの人が手馴れた感じで親切に応対してくださいました。アルペンルートを通りながらいやな思いをしたことは一度もありませんでした。むしろいろんな場面で感謝感謝の状態です。

但し、今回の旅で私のような身障者は一人も見かけませんでした。むしろ、足腰が弱ったお年寄りが便宜上車イスに乗っているというような人たちが多かったようです。その他に注意することは、身障者用トイレの場所です。立山駅(未使用)、室堂、大観峰、黒部湖、扇沢駅(未使用)に車イストイレがあり、それぞれの利用した設備に支障はありませんでした。

立山駅、黒部湖の階段はかなり急ですので、手摺があるものの足に自信が無い人は手を添えてもらったほうがよいかもしれません。車イスは4人がかりで抱えてくれました。黒部平は平坦ですが、敷き詰められた砂利がかなり深いので、車イスのキャスターを取られて操作が大変です。黒部ダムは15cmほどの歩道に上がらないとダムの放水は見えませんので介助を受ける必要があります。

車の回送を依頼していますと黒部ダムで関電トンネルトロリーバスの人が立山トラフィックサービスに連絡をして扇沢駅トロリーバス停留所横の身障者用駐車スペースまで車を持ってきてくれます。この時に車の預かり書を渡せばそのまま車に乗って出発できて便利です。
   感謝!
私は車イスでアルペンルートを観光するのは無理だとばかり思っていました。テレビの旅番組を見るたびに、長い階段や多彩な乗り物類が車イスを拒んでいる思いでした。ところが ベルテンポ・トラベル のホームページにこのような記事が出ているのをみてから、是非一度行ってみたいと思うようになり、ついに決行したわけです。もちろんそれまでに何回もベルテンポ・トラベルのページを開いて関係資料収集をしました。私はくらぶベルテンポ会員ですがツアーに参加したわけでもなく、一方的に家族旅行をしただけです。そういう意味では、ベルテンポ・トラベルのHPを勝手に利用してしまった訳ですが、今回のようなすばらしい旅の経験が出来ましたので、このページを使ってベルテンポ・トラベルへの感謝とお詫びを表明します。

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